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第5試合 ビッグ・ボンバーズ vs プチエンジェルズ(2/3)

だがこれだけの無茶な外し方、さすがのユキーデもダメージは深刻だった。ようやくセセリを振りほどいたジャンダムが駆け寄り、ニヤニヤ笑いながら肩を叩く。

「らしくねーなあオイ。お前がサブミッションにここまで手を焼くとはよ」

「うるせーYO…だったらアナタが喰らってみやがれ。大体きっちりカットが入ってリャ、ワタシだってこんな真似は」

「ああ、反省してるさ。だからしばらく、お前は回復に努めとけ。せいぜい俺様も気をつけないとな」

一方で想像以上と言っていいユキーデの怪力を見せ付けられたあげはは、尻餅をついたまましばらくの間理解が追いついていない様子だった。あと一歩というところで仕留めることができなかったばかりか、最も自信のあった技をこのような形で粉砕されては無理もないが…。

「切り替えてあげは! ジャンダムが来てる!」

セセリの叫び声で我に返った時にはすでに遅かった。素早いタックルであげはの両太ももを捉えたジャンダムは、そのまま流れるようにパワーボム! あげはの身体が反転し、背中からしたたかにマットへ叩きつけられる!

「あ…かふうぅっっ!?」

そして動きが止まったところで、さらに倒れこみながら脇腹へと肘を落とすジャンダム! 

「ぐぎゃあああっっ!!」

立ち直る間を与えずに浴びせられた、この二発の攻撃は非常に効果的だった。あげはも何とか応戦すべく関節を取りに動こうとするが、これで主導権を握ったジャンダムは先手先手で様々な投げ技を繰り出し続ける。
そもそもこのジャンダムという闘士はレスリングが本職。パワーこそユキーデに譲るものの、ことこうした組み合っての攻防における技術に関しては遥かに上を行く。次第に追い詰められるあげはの次の手を予想するなど、彼女にとっては容易いことだった。

「あうっ! くっ!」

「クククッ…確かに末恐ろしい才能だが、試合運びはまだまだ。もうあんな技を使うチャンスなんざ、二度と与えんよ!」

あげはも受け身は下手なわけではなく、投げられるたび何とかダメージを殺して致命打は避けているが、いかんせん反撃の糸口が掴めない。このままではジリ貧、消耗させられた上で逃げ道を塞がれるのは時間の問題かと思われた。…だが、これは一対一の試合ではない!

「まったくもう! 世話が焼けるんだから!」

裏投げを放とうとしたジャンダムの側面から、突っ込んできたセセリのミドルキックが綺麗にヒット! 体勢を崩されたジャンダムは一旦あげはを手放さるを得ず、二人ともマットに転がったことで両者の間合いがようやく開いた。
そしてすぐに、あげはをロープ際まで引き離したセセリは、その手の平を強引に引っぱたく。

「交代よ! あなたの相手はセセリがするわ!」

「セセリっ!? 駄目っ、あなたはまだ、ダメージが…」

「頭を冷やしなさいバカあげは! 悔しいけど、セセリの攻撃はあっちの筋肉ダルマには通らない…あんたがここでKOされたら、どっちみち詰みなのよ!」

「うっ、でも……」

「大丈夫、もう一回決めれば今度こそ倒せるわ。セセリも休ませてもらったし、ジャンダム一人なら何とかしてみせる!」

実際、勝利を目指すならばこれは正論。ゆえに今だお腹を押さえるセセリの顔色は気になったものの、あげはも強くは言い返すことができなかった。
何より、この少女は一度決めたことは絶対に曲げない性格。例えどんなに反論しても、もう聞く耳は持たないだろう。

「…分かった。お願い」

「任せといて! この貸しは大きいわよ、後でパフェおごってもらうからね!」

そう言うとセセリは試合当初と同様、華麗なステップを踏みながらジャンダムへ向かっていく! その踊るような動きはまだまだ健在、ユキーデに喰らった腹パンの影響など微塵も感じさせない。

「チイッ、大人しく寝ていればいいものを! ことごとくいいところで邪魔しやがる!」

「お褒めに預かり光栄ね…あなたのチャクラの流れは、十分に観察させてもらったわ。触れるものなら触ってみなさい!」

セセリの挑発にも決して熱くならず、ジャンダムは冷静にグラップリングを試みるが、そのビッグマウスはしっかりとした裏づけに基づいてのもの。チャクラを読み切ったなら誰も自分には触れないと普段から豪語しているのは、あながち大げさなわけではない。
相手の力に逆らわず、自然体のまま軽やかに舞うお手本のような回避技術の前に、ジャンダムの組み手は空気を孕んだ鳥の翼を掴むが如し。その動きはまさに妖精のワルツ、もしくは天使のメヌエットか。あまりの優雅さに格闘技経験者はもちろん、野次を飛ばしていた観客すら魅了され、いつしか会場内は感嘆の溜息しか聞こえなくなっていた。

「くうっ、ちょこまかと! だがそんな豆鉄砲みたいなジャブで、俺様を倒せると思ってるのか?」

とはいえジャンダムのスタミナもさすがである。合間を縫ってセセリの拳が何発か入るが、攻め続けるペースはまったく衰える気配がない。このままではユキーデを相手にしたときの二の舞、いずれは掴まってしまうのではないかと思われたが…。

「ぬっ!? な、何だ? この程度で、俺様が疲れるわけが…」

「あなたにはちゃんと効くみたいね。軽い打撃でも的確に経穴を突きさえすれば、動きを封じるのは簡単なのよ!」

パワースポットを通じて浸透したその力は、着実に身体の内部へ楔となって打ち込まれていた。これぞカラリパヤットの真髄、ジャンダムとしては何の前触れもなく、両手両足に重石を付けられたような感覚に襲われたことだろう。
今までの攻勢が嘘のように動きにキレがなくなったジャンダムを尻目に、セセリのギアはますます上がる。ビッグボンバーズに傾きかけていた流れは完全に逆転し、リングはもはやセセリの一人舞台。場内の視線を一手に集め舞い続ける光景は、この試合が彼女のために用意されたステージだったのかと錯覚させるほどのものだった。

「……っ!」

「チッ、かすっただけか! ヤバイな、ここままじゃ…」

(凄い…セセリ。本当にこの子と一緒なら、優勝することだって夢じゃない。
私も足を引っぱらないように、ジャンダムを倒したらすぐ…)

…しかし、あまりにその闘いぶりが鮮やかすぎたために、あげはですら大事なことをひとつ失念していた。
ユキーデの豪拳が直撃した際のダメージは、この試合の間に回復するほど生易しいものではない。事実、セセリは肋骨の激痛を必死に悟られないようにしながら、やせ我慢をしてここまで闘っていたのである。
それはさながら、限界まで水を張ったコップの表面張力のようなもの。ぎりぎりまで零れないよう持ちこたえることはできるが…少しでも水を足すか、テーブルが揺れるかするだけで、その中身はいとも簡単に溢れ出す。

「うっ! ああっ……も、もう少し、だけっ…!」

突然、ガクンと腰を落としたセセリは苦悶の表情を浮かべ、足をもつれさせて失速! そして経験豊富なジャンダムは、その様子から何が起きたのかをすぐに察することができた。同時に、これが最大の勝機であることも!

「ユキーデ!!」

「待ったZO、この瞬間!!!」

声をかけられるまでもなく、ユキーデもジャンダムの狙いは筋肉の動きから理解していた。ゆえにあげはが気付いた時には、もうすでに巨体を翻してリングになだれ込んだ後! 見事な筋肉アイコンタクト、決して仲が良いとは言えない二人だが、このあたりの呼吸は鍛え抜かれた筋肉メイトならではである。
一方ジャンダムはほとんど棒立ちとなったセセリの背後に回り込むと、その華奢な身体を抱えたままロープを利用し高々と跳躍! そして空中で逆ロメロ…いわゆるセセリの身体を下側にした、ナパームストレッチに近い体勢へと固めていく! ほとんど運動機能は麻痺させられたはずなのに、何という筋肉の底力か!!

「えっ……」

それは時間にしてわずか数秒のことだったが、あげはには眼前の出来事がスローモーションのように感じられた。
通常のナパームストレッチですら、一撃で十分に試合を決めるだけの威力を持った必殺技。しかしビッグボンバーズはそれに飽き足らず、落下地点ではユキーデがアッパーの体勢で待ち構える! 一層力を込めた太い腕に、縄のような血管がまざまざと浮かび上がり…。

「愛と!」
「友情の!」
「「筋肉コンビネーション!!!」」

ドボオオオオォォォンンーーーーッッッ!!!!

突き上げられたユキーデの拳が、四肢を極められたままのセセリのお腹を完膚なきまでに貫く! ただでさえ恐るべき破壊力の腹パンに、重力加速度も上乗せされたその衝撃はいかばかりか。深々とめり込んだ拳の位置を示すように、遠くからでもはっきりと分かるほどセセリの背中は不自然に盛り上がっていた。

「あっ…………ごぶえッッ!! ぶばああああぁぁぁあ!! ごぼおおおぉッッ!!!!」

一拍後、お腹の中のものをすべて吐き出すかのごとき勢いで、口と鼻から大量の吐瀉物を噴出するセセリ。それを見てようやくユキーデは突き刺さったままの腕を抜き、ジャンダムもロメロを解いて器用に着地する。
そしてセセリは糸の切れた人形のように…ユキーデの頭上、位置にして地上約2mの高さから、自身の撒き散らした汚物の中へ全身を叩き付けるようにして落下。お腹へのダメージももちろんだが、肩と膝をロックされた状態で真下から撃ち上げられたのである。計四ヶ所もの関節を粉砕されて、受身を取ることなど不可能だった。

「セセリ! セセリっ!! しっかりしてっ!!」

「ぶひゅッ!! ばっ! げ……げほぁ……ぐぷううぅぅッッ!!!!」

あげはの呼びかけにもまったく反応せず、マットに這いつくばった後もセセリはなお、胃液に至るまで嘔吐し続ける。くっきり浮かんだ股間の割れ目からは、水鉄砲のように勢いよく膀胱の中身が放出されるが、もう恥じらう余裕もないのか、自分の身体に何が起きているのかも分かっていないのか。少し前までのプライドに溢れた少女の姿はそこにはなく、見得も外聞もなく悶え、のたうち回る圧倒的なまでの暴力に蹂躙された犠牲者がいるだけだった。

「うっひゃあああああ!! もう駄目かと思ったが、こんな奥の手を隠し持っていやがったかビッグボンバーズ! よくやった!!」
「ハハハハハッ! 調子に乗ってたクソガキにはちょうどいいお灸だ! 大人を舐めるとこういう目に遭うんだぜ?」
「見ろよ、あの格好! 手前の吐いたゲロに顔突っ込んで、自分から全身こすりつけてやがる!!」
「それは新しいダンスかあー? さっきのよりよっぽどお似合いだなあ!」

「こほおッ! かひゅ…ぶぴゃッッッ!!? ひゅっ…ひゅ……」

つやのある綺麗な金髪は見る影もなくべとべとになり、真珠色のレオタードも上下から溢れ出した様々な液体が浸み込んで、汚らしい黄ばんだ色へと変色していく。なおもビクンビクンと痙攣を続け、マットの上で激しく身体をくねらせる無様としか言いようのないその姿は、これまでのギャップとも相まって一層観客の嗜虐心を刺激し、場内は異常なまでのボルテージに包まれていった。

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お知らせ

トーナメント本戦 組み合わせ表

トーナメント表1-2

トーナメント表2-2

上位トーナメント1回戦 対戦カード

☆第1試合 
甲斐姉妹vs
カワイイ幸子と愉快な仲間

☆第2試合
ブラックベリーvs
みこみこウォリアーズ

☆第3試合
春夏繚乱vs
ギガントヴィエーディマ

☆第4試合
ツヴァイシュメッタリンvs
The Childish

下位トーナメント1回戦 対戦カード

☆第1試合
ランページ・ヴィーナスvs
蒼黒の第五元素

☆第2試合
忍拳潮流vs退魔コンビ

☆第3試合
ちっぱいメイドズvs
ビッグ・ボンバーズ

☆第4試合
ダブルエックスvs
ギガントヴィエーディマ

参加タッグ一覧

タッグ01 タッグ02 タッグ03 タッグ03-c タッグ04 タッグ04b タッグ06 タッグ07 タッグ08 タッグ09 タッグ10 タッグ10b タッグ10c タッグ13 タッグ14

3期参加闘士一覧

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