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第1試合 蒼黒の第五元素 vs ダブルエックス(2/2)

(そうだ…イクスのためにも…ここで倒れるわけにはっ!)

人工神経に甚大なダメージを受け、シャットダウンしかかっていたエックスだが。イクスの呼びかけで意識を取り戻し、根性でバランサーを制御。何とか踏みとどまって、蒼黒の二人に向き直る。
イクスも叫んだときにはもうリング内へ飛び込んでおり、トドメを刺すべくもう一発ハイのモーションに入っていた芽依へ、加速をつけての体当たりを敢行!

「このっ! 邪魔よちっこいの!!」

「許さない! よくもお姉ちゃんを!!」

「イクス!」

「お姉ちゃん!!」

さらにその勢いを保ったままエックスと合流、互いに腕を絡めて遠心力へと変換し、一回転して旋風脚めいた飛び蹴りを放つダブルエックス! イクスは芽依へ、エックスは涼子へ寸分違わずそのごつい下腿部を叩きつけようとする。しかし!

「そんな攻撃っ!」

「大きすぎますの!」

四人が入り乱れるこの状況でも、蒼黒の二人は冷静だった。芽依は垂直に脚を振り上げて迎撃、涼子もガードが間に合い、ダブルエックス乾坤一擲のツープラトンは不発に終わる。しかも芽依のカウンターは図らずもブルマ部分に直撃、装甲にヒビが入り声にならない悲鳴をあげ悶絶するイクス。

「くっ! 離してくださいっ!」

「あなたの相手は私ですのよ~。ごめんなさいですの、これも勝負ですので」

救出に向かおうとするエックスだが、がっちりと涼子に押さえ込まれ身動きが取れない。そうでなくともさっきのクロス延髄によるダメージは深刻で、思うように力が入らないというのもある。

「大丈夫っ、こんなAAA、私一人でも…!」

「誰がぁ! AAAだぁーーーっ!!」

股間の痛みをこらえながらも、エックスに心配かけまいと何とかイクスは応戦しようとする。しかし、さっきの体当たりはあくまで意表を突いたから成功しただけ。敏捷性も腕力もそれこそ小○校高学年レベルと大差のないイクスでは、続けざまに放たれる芽依の蹴りをろくに捌くこともできず、みるみるうちにボロボロになっていく。

「はあっ……はあっ……」

「ったくもう! 試合とはいえ、こんなお子様相手にするのはいい気分じゃないんだから! 早いとこ眠ってよ!」

すでにアーマーはあちこちが破損し、皮膚やボディスーツも裂け中の黒々とした機械が覗いているが。

(ここでやられたら…お姉ちゃんが二人を相手にすることになってしまう。せめて、こいつだけは道連れにっ…!)

何度も顔面に強烈なキックを喰らいながらも、意識を保っていた執念が実ったか。額から流れ出たオイルが、大振りになったハイをずるりと滑らせる! この隙を見逃さず、残された力を振り絞ってバランスを崩した芽依の背後に回り込むイクス!

「無理しないで! あとは私が!!」

ここまで頑張るイクスの姿を見せられて、エックスに火が点かないはずがない。さながら火事場の馬鹿力めいたパワーで涼子を振りほどくと、一直線にイクスと芽依に向かってダッシュする! そして芽依は、背中側で完全に両腕をイクスにロックされており、身動きが取れない!

「はああああああぁぁぁぁ!!!!」

ドゴオオオッッッ!!!

鈍器で柔らかいものを殴ったような音が響き、芽依の薄い腹筋にエックスの拳がめり込んだ。まったくの無防備な体勢で内臓を潰された芽依に、食道を逆流してくる胃の内容物を押しとどめる術はない。

「うええええッッ!! ごぼっ! げほおっ!!」

「芽依さんっ!!」

「…っ! 大丈夫、まだやれる!」

しかし、口からぼとぼとと吐瀉物を撒き散らしながらも、意識を失うどころか戦意すら衰えないというのはダブルエックスにとっても予想外だった。さらに芽依は動揺したイクスの拘束をあっさり外すと、前方のエックスへ向けて投げつける! 今の攻撃で精根尽き果てたのか、目に見えて動きが鈍くなったエックスは、イクスと抱き合うようにしてリング中央で足をもつれさせ尻餅をつく。

「マグネットパワープラス!」

「マグネットパワーマイナス!」

もちろんこの機を蒼黒が逃すはずがない。芽依と涼子の右脚から引き付け合うマグネットパワー! ここで一気に、エックスとイクスをツープラトンで同時に仕留めるつもりなのは明白である。

(避けられないっ…! こうなったら、イクスだけでも…!)

そう判断したエックスが、自分の身体を盾にしてイクスを庇おうとした瞬間。両腕と両脚を目一杯伸ばし、イクスがエックスを突き飛ばす!

(!! どうする涼子!?)

(止められませんの! このまま振り切るしか!)

「「クロス・シュート!!!!」」

さっきのクロス延髄の別バージョン、今度は両サイドからのサッカーボールキックである。二本の脚からお腹と背中を挟みこまれるように押し潰されたイクスは、その勢いのまま捻りを加えられて宙に舞う。

「あ…ああ……」

そして人形のように無機的にマットへ落下。その衝撃で、ひび割れていた装甲もほとんどが砕け散った。
露出した機械部分からはバチバチと電気が漏れ、オイルや冷却水を垂れ流してもう動かない無残な姿は、まさに「壊れた」としか表現しようがない。

「うわあああああーーーーっっっ!!!」

「不可抗力ですの! 恨まないでくださいの!」

その姿をロープ際から見ていたエックスは、絶叫して涼子へと殴りかかる!
今のエックスを動かしているのは、恨みではなく自身の不甲斐なさに対する自責の念。…仮にこれがレプリロイドではなくロボットだったら、ここでギブアップという冷静な判断を下していたかもしれないが。逆上して我を忘れてしまうあたり、本当にその精神は人間と変わらない。

だが、限界を越えた身体でがむしゃらに拳を振り回すだけでは、この状況を覆すなど到底不可能だった。まして序盤にダメージを受けたとはいえ、涼子はまだ体力的に余裕がある。ハンマーじみたエックスのフックを紙一重でかわし、カウンターで肘をみぞおちに撃ち込むなど容易いこと。

「あ…が………ぁ……」

それでもなお倒れないのは、強靭なボディによる防御力の恩恵だったが、この場合そんなものはない方がよかったかもしれない。もはや両腕を上げる力すら失われ、ただ立っているだけのエックスは文字通りサンドバッグでしかないのだから。

「もうっ! あなたに勝ち目はありませんの! お願いですからいい加減に…」

ダウンもせずギブアップも口にしていない以上、涼子もここで手を止めるわけにはいかない。棒立ちのままあらゆる急所に追撃が加えられ、エックスもイクス同様ズタズタに破壊されていく。

「涼子! ひと思いに倒してやるのが優しさよこういう場合!!」

腹パンのダメージから回復した芽依が、トドメを刺せない涼子に焦れたのか。大きくタメを作ってからの豪快な回し蹴りを、エックスの後頭部に叩き込む!

ドガアアアアッッッ!!!!

「…………ぁ……」

さすがにレプリロイドといえど、電子頭脳に直接これだけの衝撃を受けて耐えられるはずがなかった。がくりと膝が折れ、ゆっくりと前方へ身体を傾けたエックスは、そのままうつ伏せにマットへ沈み込む。

「フハハハハ! 何が異世界の超技術だ! 人間相手にこうもだらしなくやられてるようじゃ、やっぱり使い道はダッチワイフしかないんじゃねえか?」
「いやー、俺はあれだけ殴られても持ちこたえた頑丈さを評価したいね! ぜひ一台ストレス解消用に欲しいところだ」
「つーか、あそこまで壊されてこっちの技術で直せるのか? 廃棄処分するくらいなら俺が引き取るぜ?」

どんなにいい試合をしようと、敗者に浴びせられる罵声は相変わらずである。シングルマッチでは決して見られない、リング上に敗者が二人横たわるという光景の目新しさもあり、観客はもう最初の試合からタッグの魅力に熱狂しつつあった。

「ふうっ…勝てたのはよかったけど、あまりいい気分はしないわね」

「こればかりは仕方ありませんの。私達の使命、そのためには……」



「いやー初戦から息を呑む試合でしたねー。どうですかヴォイドさん」

「どっちもチームワークは悪くなかったが、わずかに蒼黒のコンビネーションが上回ったな。これがタッグの醍醐味よ」

「なるほどー。しかしダブルエックスの粘りも見事でした。これは両チーム、2回戦も期待できそうです」

「…もうひとつ敗因を挙げるとするなら、あのエックスって方の甘さなんだがな。次までに克服できねーと、厳しいことになるかもしれねーぞ?」



26分14秒
Winner 蒼黒の第五元素 1勝0敗
Loser ダブルエックス 0勝1敗
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お知らせ

トーナメント本戦 組み合わせ表

トーナメント表1-2

トーナメント表2-2

上位トーナメント1回戦 対戦カード

☆第1試合 
甲斐姉妹vs
カワイイ幸子と愉快な仲間

☆第2試合
ブラックベリーvs
みこみこウォリアーズ

☆第3試合
春夏繚乱vs
ギガントヴィエーディマ

☆第4試合
ツヴァイシュメッタリンvs
The Childish

下位トーナメント1回戦 対戦カード

☆第1試合
ランページ・ヴィーナスvs
蒼黒の第五元素

☆第2試合
忍拳潮流vs退魔コンビ

☆第3試合
ちっぱいメイドズvs
ビッグ・ボンバーズ

☆第4試合
ダブルエックスvs
ギガントヴィエーディマ

参加タッグ一覧

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